月次倒産分析レポート

【倒産分析レポート】㈱三貴

2014年8月29日更新

1.会社概要、倒産経緯

・1965年4月に前身の旧㈱三貴を設立。「銀座じゅわいよ・くちゅーるマキ」「銀座ジュエリーマキ」の名称で全国に展開し、ピーク時の売上は1995/2期で1,853億円、店舗数は1,200店と国内最大手の業容とCM等の広告戦略に伴い高い知名度を誇っていた。
・しかし、多店舗展開に伴いバブル経済崩壊後は、売上がジリ貧となり、店舗設備投資や過大な在庫負担から、借入金は約1,664億円にまで拡大した。一部の債務がRCCに引き継がれていたことから、2001年3月に営業権を現㈱三貴に譲渡し、旧会社は特別清算を申請。
・現㈱三貴では、2004/2期に約250億円の売上高を計上したものの、リーマンショックによる消費低迷の影響から売上は失速し、2009年1月に民事再生手続を申し立てた。(負債総額117億円)
・その後、再生計画認可決定から3年経過後に民事再生手続が終結となるも、不採算店舗の閉鎖や更なる消費低迷の影響により、業績はさらに悪化した。収益の回復が見込めず、資金繰りは逼迫し、2度目の民事再生手続申立てに至った。

2.決算データ

決算期売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
当期利益
(百万円)
自己資本
比率(%)
借入
月商比
(ヵ月)
総資産
(百万円)
2013/8 4,500.0 - - ▲866.2 ▲124.0 - 2,588.0
2012/8 6,047.0 - - ▲551.0 ▲78.6 - 2,982.9
2011/8 5,990.0 - - ▲81.8 ▲50.0 - 3,588.4
2010/8 6,235.0 - - 66.0 ▲47.1 - 3,630.4
2009/8 8,249.0 - - ▲1,966.5 ▲42.0 - 4,233.3
2008/8 20,531.0 - - 1.0 1.6 - 11,689.1
2007/8 9,523.0 - - 22.0 1.2 - 14,899.0
2007/2 20,161.0 - - 47.0 0.9 - 16,894.0
2006/2 20,855.0 - - 6,972.0 - - -
2005/2 21,787.0 - - ▲7,390.0 - - -

コメント

・営業権を譲り受けた後、一時は相応の売上水準を確保していたが、消費低迷の影響による売上高の低下に伴い、収益性も悪化基調であった。
・2009年1月の民事再生申立て後も、債務超過を解消せずに再生計画を履行していたため、赤字計上とともに債務超過が拡大していた。

3.データの分析

・本ケースを分析する指標として、再建型で倒産した企業が再び倒産する割合に注目した。
・下表は、「会社更生」「民事再生」「和議法」で倒産した企業におけるその後の生存状況を集計したものである。
・民事再生においては、倒産後、初めの3年間は監督委員の監督下で再建を行っている状態であることを主因に、二次倒産は比較的少ない状態にあることが読み取れる。
・しかし一方で、倒産後3年を経過し再建手続きが終結となる時期から二次倒産件数は増え、初回倒産後5年~10年に再び倒産するケースが最も多いことが分かった。
・初回倒産から10年を超えると、再建割合の上昇につれて、倒産件数は減少している。

○卸・小売業:再建型倒産企業における二次倒産の割合(集計期間:2000年~現在)・・・二次倒産までの期間 5.5年
二次倒産までの期間1年~3年3年~5年5年~10年10年以上再建合計
倒産件数 27 33 42 15 1,368 1,485
比率 1.8% 2.2% 2.8% 1.0% 92.1% 100.0%
 

4.総評

・本ケースは、民事再生手続きにおける再生計画実施中に、再び資金繰りが逼迫し倒産に至ったケースである。
・2009年1月の民事再生申立て後も、消費低迷による大幅減収、不採算店舗閉鎖によるコスト増などにより、損失計上が続いた。
・かかる中、認可決定後3年経過まで弁済を行い(弁済計画7年のうち、3~4回弁済)、民事再生手続き終結となるものの、資金繰りは限界を迎え、2014年度分の弁済が困難となり、再び民事再生手続きを申し立てた。
・しかしながら、現状の事業性からは再建に懸念もうかがえるため、今後の再建計画や進捗状況など、引続き動向に注視していく必要があるケースといえよう。

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