月次倒産分析レポート

【倒産分析レポート】(株)コマレオ

2016年2月26日更新

1.会社概要、倒産経緯

・1956年創業。ガソリンスタンドを主力として、ホームセンターやパチンコ店など事業の多角化を進めてきた。
・1995年に「コマレオプラザ」を開設、ピーク時の1996/2期には売上高154億円を計上していたが、その後、消費低迷や競合激化から、各事業ともに業績が悪化。同プラザ開設などの設備投資負担も相俟って、厳しい財政状態に陥っていた。
・不採算店舗の統廃合などのリストラ策を図るも、抜本的な改善には至らず、資金繰りが限界に達し今回の措置に至った。

2.決算データ

決算期売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
当期利益
(百万円)
配当自己資本
比率(%)
借入
月商比
(ヵ月)
総資産
(百万円)
借入依存度
(%)
売上高
支払利息率
(%)

2015/2

6,310.0

- - ▲40.0 - - - - -
2014/2 6,559.0 - - ▲114.0 - - - - -
2013/2 6,754.1 85.2 ▲22.7 ▲56.4 1.8 6.8 4,043.8 94.0 2.1
2012/2 7,049.6 150.6 30.5 3.5 3.0 6.7 4,259.0 92.1 2.0
2011/2 7,123.3 116.6 ▲2.0 ▲24.0 3.0 6.6 4,261.9 92.3 2.0
2010/2 7,002.4 129.4 11.7 ▲12.7 3.4 6.9 4,462.8 90.4 2.2
2009/2 7,676.0 - - ▲63.0 - - - - -
2008/2 8,417.0 - - ▲1.3 - - - - -
2007/2 9,295.4 - - ▲0.4 - - - - -
2006/2 9,729.3 190.9 78.2 29.7 4.4 5.6 5,147.4 88.5 1.7

コメント

・売上は減収基調で推移し、2015/3期はピーク時の半分以下の水準にまで落ち込み、当期利益は赤字が常態化していた。
・自己資本が乏しい状態にあった中、2014/2期に多額の赤字を計上したことで、債務超過に転落した。
・借入依存度は90%超で推移しており、赤字の慢性化も相俟って借入の返済は極めて困難な状態であった。

3.データの分析

・本ケースを分析する財務指標として「借入依存度」と「売上高支払利息率」に注目した。
・ガソリンスタンド、パチンコ店、ホームセンターなどの展開には多額の先行投資が必要となる。当社は、事業拡大のために積極的な投資を金融調達によって行っていたことから、借入依存度は警戒水準に達していた。
・積極的な投資によって、事業拡大を図ったものの、先行投資に見合う売上を確保できず、多額の借入によって発生した支払利息が収益を圧迫していたことが、最終赤字の常態化から窺える。この点は、当社の売上高支払利息率が2.1%と高水準であることからも読み取れよう。事業活動で資金の捻出ができない中、借入の返済負担も重なり、資金繰りは悪化の一途を辿っていたと思料される。
・下表は、各データの倒産倍率を集計したものである。この結果からも、当該指標が倒産分析に有効であるといえよう。

○借入依存度(集計期間:2014/4~2015/03)・・・2013/2期 94.0%
借入依存度全体30%未満30%~60%60%~90%90%以上
倒産倍率 1.00倍 0.62倍 0.66倍 1.21倍 2.51倍
○売上高支払利息率(集計期間:2014/4~2015/3) ・・・ 2013/2期 2.1%
運転資金
回転期間
全体0.4%未満0.4%~1.0%1.0%~2.0%2.0%以上
倒産倍率 1.00倍 0.70倍 0.81倍 1.80倍 3.10倍

4.総評

・本件は、多額の設備投資を行ったものの、収益による回収が計画通りに進まず、倒産に至ったケースである。
・当社のように先行して多額の設備投資を行い、その後の収益によって投資金額を回収していく業態においては、貸借対照表において、固定資産の割合が高くなっていたり、借入金額が多額に計上され易い傾向がある。
・これらの業態においては収益が計画通りに得られれば問題ないが、本件のように減退を余儀なくされると返済原資が乏しくなり、資金繰りの逼迫に直結する。
・既述の要因により、このような業態では、売上高の推移や支払い利息の負担度合などを確認することが重要といえる。

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