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「機械器具卸売業」の業界理解に役立つ情報
2025年09月16日更新
経済産業省発表の 2022 年商業動態統計によると、機械器具卸売業の販売額は、2008 年のリーマンショック
以降、大きく落ち込んだものの、2016 年を底に増加に転じ、2020 年の販売額は、1980 年以降で最大の伸び率
となる前年比 32.3%増となった。さらに 2021 年は、新型コロナウイルス感染症拡大による家電の巣ごもり需
要や、テレワーク普及に伴うパソコン・周辺機器の需要が拡大し、販売額はリーマンショック以前の水準まで
回復している。
2000 年代以降、卸売業を介さない取引形態の増加傾向がみられる中、資本力のある独立系の機械器具卸売
業者は、メーカーと共に海外に進出したり、海外現地企業への販売を拡大するなど、海外展開を進めている。
他方で、海外進出の難しい企業は、専門分野に特化し、豊富な知識と複数メーカーの製品を扱えるメリット
を活かした経営戦略を立てることで生き残りを図っている。特に産業機械器具の分野においては、生産性の向
上やコスト削減が課題となるメーカーに対し、課題解決に寄与する商品の紹介や業界情報の提供を行い、自社
の付加価値向上に注力している。
さらに、人件費や輸送費、仕入価格などのコスト削減のため、卸売業者同士の M&A が活発化している。M&A
による業務や設備投資の効率化、仕入れのスケールメリットによる価格の低減によって、コストの抑制を図っ
ている。また、取扱商品が異なる業界の卸売業者同士での M&A も増加している。斯業種は、取引先業界の動向
に影響を受けやすいため、自社取引先業界の業況悪化時のリスク分散を狙った動きであるといえよう。
リスクモンスター発表の「業界レポート 機械器具卸売業」では、
業界の特徴・商流・取扱商品など、市場を解説したレポートを参照できる
▼業界レポート 機械器具卸売業(リスクモンスターホームページへ)
https://www.riskmonster.co.jp/study/report/
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